【書評】『伊藤潤二の猫日記 よん&むー』(伊藤潤二)

伊藤潤二の猫日記 よん&むー

概要

書名:伊藤潤二の猫日記 よん&むー
作者:伊藤潤二
出版社:講談社
出版年:2009年3月13日
本の長さ:116ページ
ジャンル:エッセイ、漫画  

内容:ホラー漫画で有名な伊藤潤二さんが、愛猫「よん」と「むー」との日常を描いたエッセイ漫画。
犬派だった伊藤潤二さんが、婚約者の希望で猫を飼い始め、予想外の猫との生活に振り回される様子が描かれています。


特徴

・猫好きにもオススメ。

・ブラックユーモアが満載。
・婚約者の絵が基本的になぜか白目。
・ホラー漫画が苦手でも問題なく読める。

・ホラー漫画家ならではの絵のタッチが怖い。
・伊藤潤二さんの作品を読んだことが無い人でも楽しく読める。

 

この本から得られること

・癒やされる。

・猫との生活の面白さを知ることができる。
・伊藤潤二さんの作品が好きな人にとっても、新たな一面を知ることができる。


感想

伊藤潤二さんの作品を知ったのは、高校生の時、友人に「首吊り気球」という話を聞いたのがきっかけでした。


首吊り気球とは、人の顔をした気球で、下部にヒモがぶら下がっており、先端が輪っかになっている気球です。

 

その気球と同じ顔の人の首にヒモの輪っかが首に巻きついて、空に連れ去っていくという、なんとも不気味で理不尽なお話。

 

ものすごく怖かったけれど、その救いようもない絶望感が逆に面白くて、作者の想像力に驚きました。

 

「一体どんな人生を送ったら、こんな話が生み出せるんだろう?」


と、思ったものです。


そんなホラー漫画家として知られる伊藤潤二さんですが、先日、世田谷で開催された展覧会で、彼の猫漫画「伊藤潤二の猫日記 よん&むー」を手に入れました。


この本は、伊藤潤二さんのホラー漫画のイメージとは裏腹に、猫との優しい触れ合いが面白おかしく描かれています。

 

でも、そこにはやはり伊藤潤二さんらしい独特な視点が光ります。

 

読者を怖がらせたりそうとしてるのか、それとも笑いを誘っているのか、なんとも言えない具合のブラックユーモア、僕はツボでした。

 

特に、婚約者の絵が、なぜかいつも白目になっているのがほんとに面白くて。

 

これについては、婚約者がどのような反応だったのかなのかが、質問コーナーの回答で書かれています。

 

猫好きはもちろん、ホラー漫画が苦手な方にもオススメの一冊です。

伊藤潤二さん作品に興味を持った方は、ぜひこちらも読んでみてください。

以上です、ありがとうございました(^^)