概要
書名:マーフィーの法則: 現代アメリカの知性
作者:アーサー・ブロック
翻訳:倉骨彰
出版社:アスキー
出版年:1993年7月15日
本の長さ:270ページ
ジャンル:哲学、ユーモア
内容:日常生活や仕事で起こりうる「うまくいかないこと」をユーモラスに書かれている。
特徴
・一文が短く、どのページからでも楽しめる。
・様々な法則、定理、考察、原理などが、名言集っぽくたくさん書かれている。
・文章は簡潔ですが内容が深く、考えさせられるため、見た目よりもサクサク読めない(僕の場合)
この本から得られること
・物事には「何かが起こるものだ」と心構えておくことが大切だということが学べる。
・様々な悪い状況を知ることで、危機回避能力が身に付く。
・様々な悪い状況は想定外のところからもやってくることを知る。
・理想と現実のギャップを理解し、物事をありのままに見ることができるようになる。
感想
・急いでいる時ほど、なぜか赤信号が続いたり、電車やバスが遅延…
・トイレに行きたくてコンビニに駆け込むと、すでに先客が…そして緊急具合の高さに比例して先客がいる確率が上がる…
・使いたかった時には出てこないくせに、忘れた頃に探してたものが出てくる…
皆様もこんな経験、あるのではないでしょうか?
この本は日常の小さなストレスや人間関係、仕事などにおいて、上記のような意地悪な法則がたくさん書かれています。
ネガティブなことばかり書かれていますが、共感できる部分が多く、著者の着眼点が面白くて読んでいて笑ってしまいます。
例えば、
上級マーフィー学
ジェニングの発展形
トーストのバターを塗った面が下を向いて落ちる確率は、カーペットの値段に比例する。
(33ページ)
人と機械
アンソニーの作業場の法則
作業場で道具を落とすと、もっともやっかいな場所に転がり込む。
補足
まず落とし主の足にぶつかってから、やっかいな場所に転がり込む。
(97ページ)
消費者とセールスマン
シンテトスの消費者主義の法則
60日間の保証書が付いている商品は、61日目に自己破壊する。
(199ページ)
…うん、なんとなくわかる。
ていうか、よくもまぁこんな皮肉思いつきますね。
このなんとも哀愁ただようこの感じ、僕は大好き。
この本は、一見すればただ面白い言葉がズラーッと並んでいるだけのように見えますが、実は意外なほど奥深い考えが隠されています。
…多分
出来事には「何かが起こるものだ」と心構えておくことが大切で、必ずしも計画通りに進むとは限りません。
たとえば、高速道路で急にトイレに行きたくなったとします。
運良くサービスエリアの看板を見つけ、あと1キロメートルと知って安心したのもつかの間、こんなハプニングが待っているかもしれません。
・側道から渋滞してしまっている
・駐車場が満車
・トイレの前に行列ができている
・トイレットペーパーがない
・トイレが故障している
・その他
「サービスエリアにはたくさんのトイレがあるから大丈夫」と安心せず、不測の事態を想定しておくことで、いざトイレが無かったとしても落胆具合が変わってきます……ほーんの少しだけ…
おかしなことばかり書いてある本ですが、まともな(笑)言葉もいくつかあって、なかでも特に好きな言葉があります。
コスモマーフィー学
フェインバーグの原理
思い出は、持ち主次第である。
(204ページ)
これはシンプルながらも響きました。
真意はわかりませんが多分、同じ出来事でも、考え方一つで、良い思い出にも悪い思い出にもなる、みたいな感じなのかなと思います。
この本を読むことで、もしかしたらこのあとに起こりうるイヤな出来事を想定しておくことで、Bプランの用意だったり「まぁこんなもんだよね」と、気持ちに少しだけ余裕ができる!!かもしれません。
ただし!悪い状況は想定外のところからもやってくる……
以上です、ありがとうございました(^^)